北の自然王国  きりたっぷ湿原

平成13年10月22日 霧多布湿原が北海道遺産に選ばれました。

霧多布湿原は、3,168haの広さをもつ国内3番目に大きな湿原で
道立の自然公園として親しまれています。
この湿原の中央部 803haは「霧多布湿原泥炭形成植物群落」として
国の天然記念物に指定されています。
1993年6月釧路で開かれた、「ラムサール条約(特に水鳥の生息地として
国際的に重要な湿地に関する条)締約国会議」において
霧多布湿原は、「ラムサール条約登録湿地」に登録されました。

湿原の四季

ラムサール条約登録湿地『きりたっぷ湿原』


霧多布湿原の四季は大自然の感動とともに、人々の暮らしとも大きな係わりを
もちながら、さまざまな潤い育んでいる。
春から夏、秋から冬へと湿原は、色とりどりにその姿を変え、
広々とした大地に美しい草花が咲き乱れ、エゾシカ、タンチョウ、キタキツネなどの
野生動物もまた、大自然の中で生命を育ませている。
そして、酷寒の大地となる冬の世界には、雪原を飛び交う白鳥が、雄大な景勝をつくりあげる
その四季の移り変わりの中で、人もまた湿原とふれあいを持ち続けている。
たとえば、琵琶瀬湾のホッキカマ堀漁は、春の風物詩となっていますが
これもまた天然の水ガメといわれる湿原にたくわえられた水が
豊富な養分とともに海へ注いでいるために受けられる自然の恵みでもある。
もちろん、きりたっぷの昆布は湿原からの豊富な養分ですくすくと育ち、ミネラルを
たっぷりと含んでいます。
また湿原の中央を走るM・Gロード(湿地の草地に走る道路、延長1,987m)の
下には100m毎に17本のプラスチックパイプが通され、
道路で隔てられた相互の水が行き来する構造となっている。
これは湿原の乾燥化を防ぎ湿原の再成と生活・産業・観光ロードとしての役割を
担っており、人と自然とが共存する理想的な関係を保ち続けている一例でもあります。

湿原の草花
純白の雪原に春の温もりが感じられはじめる4月下旬に、
黄金色の花・フクジュソウが顔を出す時が湿原の目覚めである。
5月下旬には残雪の中をユキワリコザクラが遅い春を待ちかねたように姿を現わしてくる。
北の花暦は、本当にゆっくりと時を刻んでいく。
そして、6月の声を聞くとにわかに活気を帯びてくる。
ワタスゲの白い綿毛と美しい薄紫色のヒオウギアヤメ、恋の花といわれるクロユリなど
次々に色彩やかな花が美しさを競い、あとを追うようにしてエゾカンゾウ、ノハナショウブが、
つぼみをふくらませ、湿原一面を賑やかに飾ってゆく。
それはまるで花のジュウタンのようであり、風に揺れる姿はとても楽しげに感じられる。
そのあまりに美しい花との出逢いを求めて霧多布湿原を訪れる人も多く、朝もやの中や
快晴の空の下、夕陽に染まる風景などを選び、大自然の優しさに触れている。
ミズバショウ ヤチボウズ クシロハナシノブ ミツガシワ
クロユリ ワタスゲ センダイハギ エゾイソツツジ
コケモモ エゾカンゾウ ノハナショウブ
モーセンゴケ ハマフウロ サワギキョウ リンドウ

(きりたっぷ湿原では、上の草花のほかに、たくさんの植物が見られます。)

霧多布湿原にテーマ曲できる

霧多布湿原トラストの首都圏在住の会員さんたちが、霧多布湿原のテーマソングなど
四曲を収録したCDアルバム「きりたっぷ花の湿原」を自主制作しました。
会員でフォーク歌手の南こうせつさんのじつ実兄ナン・チャさん(59)=横浜在住
=が作曲と歌を担当、情緒たっぷりに道東の自然を歌い上げています。
同湿原の魅力にひかれ、十年ほど前から会員として湿原の保全に協力してきた
東京都在住の会社員(60)が昨年、同湿原を訪れた際に「テーマ曲があれば地元の
活動をもっと盛り上げられるのでは」と仲間たちと話し合い、作詞を行った。これに、
会社の同僚でもある南さんの実兄が「ナン・チャ」の芸名で曲をつけ、歌っている。
CDアルバム「きりたっぷ花の湿原」のテーマソングの「きりたっぷ花の恋歌」は、同湿原の
四季の風景を記しながら花や動物、そこに暮らす人たちの息づかいを表現している。
(北海道新聞 2002/3/19 より)
お問い合わせは霧多布湿原トラストインフォメーションセンター TEL 0153-62-4600へ
URL:http://www1.ocn.ne.jp/~wetlands/



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